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情念から論理へ ~ 学びの看守ではなく探究のガイドに

更新日:2024年11月27日

奈良支部の秋のイベントは、例年新しい風を入れる工夫をしています。昨年度のケンブリッジに続き、今年は関西大学の今井裕之教授をお迎えして、『中高外国語科での「思考力・判断力・表現力」の育成と評価を考える』をテーマに、講演とパネルディスカッションを行い、対話を通じて学びを深めるイベントを企画しました。会場は大和西大寺に新しく移転した、奈良商工会議所。ということで、久しぶりに訪れた西大寺は再開発が進み、とても整備された街並みとなっていました。今から始まる学びの空間に胸を躍らせ、映えスポットでやたらと撮影するという、製作者の場面設定に寄り添って(はめられて?)会場に向かいました。



やはり新しい施設はとても気持ちがよく、設備も素晴らしかったです。たくさんの人が参加して下さり、講演からパネルディスカッションまで、学びの炎が大きく燃え上がる仕掛けが満載でした。奈良県のベテラン教員から大学生まで、本当にたくさんの方が集まってくださりました。パネリストとして奈良教育大学の前田先生、奈良北高校の長谷川先生にも合流していただき、対話を通じて学びをどんどん深めて下さりました。会場からも多くの意見をいただき、オンラインからの問いかけも今井先生が全て回収してくれたので、誰もが安心してアウトプットできる学びの場でした。



Harvest 内では『コトバタクミノカミ』という異名を持つ今井先生ですが、今回も抜群の安定感で、学習指導要領のねらいや成り立ち、そして現場との距離感をどのようにして捉えていくかを、誰もが分かりやすい言葉で見事に整理してくれました。残念ながら学校現場では、これまで感覚や情念といった「経験則に基づく軸」が重視されていた感は否めません。もちろんそれが不必要だとは思いませんが、経験にない状況に直面した場合、その軸ではどうしても不安が伴います。そういったときこそ、原典にあたり、そのねらいと目標を分析し、現状に落とし込んで行く「論理的思考」が必要だと、強く感じることができました。情念から論理へ、学びの看守ではなく探究のガイドに・・・今井先生の講義と対話の場面設定が、すでに<学びのモデル>となっていることに、遅まきながら気が付きました。



前日に引き続き、この日も楽しい時間はいつもあっという間に過ぎていきます。今回参加して下さった皆さん、そして素敵なホスピタリティで迎えてくれた奈良支部の皆様、本当にありがとうございました。そして来週の土曜日は、秋の Harvest Season の最後を締めくくる京都支部のイベントです。秋の京都で一緒に学びを深めていきましょう!



 
 
 

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